はるまきさんの記録

自死遺族として考えたことを記録します。

無題の日々

巨人が勝っていると機嫌が良かった。ような気もするけれど、野球を見ていてもそんなに楽しそうでもなかったような気もする。
おーい、朝だよーいと起こしてくれた。
何か言いづらいことがあると、ん、ん、ん、ん、と言葉に詰まってた。
何か新しいことを知ると、〇〇は良いぞと教えてくれた。
きっと仕事であれば誰とでも話をすることができた。
50,60となるとそんなものなのかもしれないけれど、私が子どもの頃から友人と遊びにいくというような父を見たことがない。
冗談は言わない。
安いとすぐ買う。なのに使わない。
形見のネクタイがどうだろう、数百本ある。その中で私のお気に入りはイブサンローランの臙脂のネクタイ。でもおとんがつけてたのは見たことがない。
ことあるごとにユニクロに行くか?という。
とりあえずウォーキングへ行く。
長く不動産営業をしていた。
買い物が好き。とりあえずコロッケ。
うきうきしてるときはわかる。かわいい。
おばあちゃんのことを大切にしているのかなんなのか、でも正直にはなれない。
でも義理堅く、必ず毎週かな?おばあちゃんの老人ホームを訪ねてた。
上り調子の会社でそれなりに偉くなったのに、転勤の辞令が出てあっさり辞めた。
家族を大切にしてるのに、いまいち正直になりきれない。
今思えばキャンプにパターゴルフ、野球観戦、釣り、色んなところは連れて行ってくれた。

転職をした時、近くが見えないから履歴書に証明写真を貼ってくれと言われた。私はそんなのも貼れないの!だとかなんとか言いながら写真を綺麗に切り取って履歴書へ貼った。
俳句。
おとんが死んでから作ってた俳句をみた。
勲章が欲しかったみたいなのがあって笑った。
あなたの人生はどんな人生でしたか?
良い人生でしたか?